07 Oct 2022
2022年10月07日
近年の国際情勢の動きは、グローバル化の失敗を増幅させた。サプライチェーンの寸断、食糧とエネルギーのインフレ、新型コロナウイルスの世界的流行において少数の多国籍企業に利益を流すことになった知的財産権から生じるワクチンの不公平な分配などである。これらの問題への対応策として提案されているのは、リショアリングやフレンド・ショアリング、国の生産能力を高めるための産業政策の制定`などである(Stiglitz, 2022)。グローバル化に対する賛同は、経済発展と安全保障のために少なくともある程度の国境は必要であるという認識へと変化したようである。
グローバル化はその頂点に達したのだろうか。その衰退をいかにうまくコントロールするか。このような観点から、コンラート・アデナウアー・シュティフトゥング(KAS)のアジア経済政策プログラム(SOPAS)は、以下のトピックに焦点を当てた5つのペーパー「脱グローバル化エッセイシリーズ」を発表する。脱グローバル化は経済と経済政策にどのような影響を与えたのだろうか?
脱グローバル化エッセイシリーズ最初のエッセイ「開かれた戦略的⾃律性:サプライチェーンの安定に向けた欧州のアプローチ」は、欧州連合が開かれた戦略的⾃律性(Open Strategic Autonomy)の概念を用いて、政治的・経済的依存のリスクに対処し、安定したサプライチェーンを確保する方法について考察している。
Author: フベルトゥス・バールト
著者 フベルトゥス・バールト
Project Lead: クリスティタ・マリー・ペレズ
プロジェクト担当 クリスティタ・マリー・ペレズ
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