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中曽根平和研究所との経済安全保障セミナー

25 Mar 2024

2月20日、コンラート・アデナウアー財団(シュティフトゥング)(KAS)日本事務所は、中曽根平和研究所(NPIとの共同プロジェクトとして「経済安全保障―ドイツの視点」をテーマとしたセミナーを開催し、国会議員や政府・省庁関係者の参加を得た。本セミナーは、昨年12月にNPIとKASの間で締結された経済安全保障分野における協力関係を強化するための覚書(MoU)に基づいて開催されたものであり、その概要は以下のとおり。

 冒頭、ラベア・ブラウアーKAS日本事務所代表が開会の挨拶を述べたのち、麻生太郎NPI会長による基調講演が行われた。麻生会長は、日独両国は、大国としての責任として世界全体の安定と繁栄を図るための連携を進めなければならず、自由経済一辺倒では進んでいけないという国際政治経済の現実に直面している今、経済安全保障の面で両国がどのように連携していくかは、国際社会全体にとっての重大事だと述べた。その上で「デリスキング」という基本的な立場に触れ、今後同盟国・同志国間における調整が必要になった場合には、価値観を共有する日独の連携・協力が重要になるとの認識を示した。

 続いて、クレーメンス・フォン=ゲッツェ駐日ドイツ大使が「経済安全保障―ドイツの視点」と題し、ドイツにおける経済安全保障の重点分野について講演を行った。フォン=ゲッツェ大使は、日独はその経済構造や課題において多くの類似点を共有しているため、技術革新、サプライチェーンの強靭性、エネルギー転換、サイバーセキュリティ、貿易などの分野での協力に適していると指摘した。そのために、定期的な政府間協議などのプラットフォームを通じ、両国の経済的安全保障を向上させるだけでなく、持続可能な成長を促進し、グローバルな課題に取り組むことができると述べた。

 質疑応答では、白石重明NPI経済安全保障研究センター長がモデレーターを務め、フォン=ゲッツェ大使との対談形式で、ドイツにおけるデリスキングに向けた政策の達成状況、大使から見た日本における対中国政策の状況、経済安全保障に関する各EU加盟国の認識の違い、今般EUが策定した反威圧手段規則についてのドイツの立場などについて議論が行われた。

 本セミナーは、中曽根弘文NPI理事長の閉会挨拶により締め括られた。

Project Lead: 田口季京

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2月20日、コンラート・アデナウアー財団(シュティフトゥング)(KAS)日本事務所は、中曽根平和研究所(NPIとの共同プロジェクトとして「経済安全保障―ドイツの視点」をテーマとしたセミナーを開催し、国会議員や政府・省庁関係者の参加を得た。本セミナーは、昨年12月にNPIとKASの間で締結された経済安全保障分野における協力関係を強化するための覚書(MoU)に基づいて開催されたものであり、その概要は以下のとおり。

 冒頭、ラベア・ブラウアーKAS日本事務所代表が開会の挨拶を述べたのち、麻生太郎NPI会長による基調講演が行われた。麻生会長は、日独両国は、大国としての責任として世界全体の安定と繁栄を図るための連携を進めなければならず、自由経済一辺倒では進んでいけないという国際政治経済の現実に直面している今、経済安全保障の面で両国がどのように連携していくかは、国際社会全体にとっての重大事だと述べた。その上で「デリスキング」という基本的な立場に触れ、今後同盟国・同志国間における調整が必要になった場合には、価値観を共有する日独の連携・協力が重要になるとの認識を示した。

 続いて、クレーメンス・フォン=ゲッツェ駐日ドイツ大使が「経済安全保障―ドイツの視点」と題し、ドイツにおける経済安全保障の重点分野について講演を行った。フォン=ゲッツェ大使は、日独はその経済構造や課題において多くの類似点を共有しているため、技術革新、サプライチェーンの強靭性、エネルギー転換、サイバーセキュリティ、貿易などの分野での協力に適していると指摘した。そのために、定期的な政府間協議などのプラットフォームを通じ、両国の経済的安全保障を向上させるだけでなく、持続可能な成長を促進し、グローバルな課題に取り組むことができると述べた。

 質疑応答では、白石重明NPI経済安全保障研究センター長がモデレーターを務め、フォン=ゲッツェ大使との対談形式で、ドイツにおけるデリスキングに向けた政策の達成状況、大使から見た日本における対中国政策の状況、経済安全保障に関する各EU加盟国の認識の違い、今般EUが策定した反威圧手段規則についてのドイツの立場などについて議論が行われた。

 本セミナーは、中曽根弘文NPI理事長の閉会挨拶により締め括られた。